8月19日は『俳句の日』だそうです。
今日は、江戸時代を代表する俳人松尾芭蕉が歯について詠んだ俳句を紹介したいと思います。
「 結びより はや歯にひびく 清水かな 」
解釈: 手に清水をすくい、口に入れようとするとその冷たさが歯にしみるように感じる。
「 衰ひや 歯に喰いあてし 海苔の砂 」
解釈: 芭蕉が海苔を頬張ったときに、混じっていた砂を噛んでしまい、ズキンと痛みを覚えたその瞬間に身の衰えを切実に感じた。
江戸時代は、今のように誰もが歯を磨く時代ではないため歯周病や虫歯に悩まされ、また老年期には歯をほとんど失ってしまっていたそうです。歯に対する苦労から歯についての俳句が芭蕉に限らずともいくつかあるようです。例えば、芭蕉と同じく江戸時代を代表する俳人の一人小林一茶は、歯のないことをユーモアたっぷりに詠っているとか。
俳句は、五・七・五の韻律に合わせ色々な語を組み合わせ、文体を作る日本独自の文化です。
17語に思いを寄せて詠まれる俳句は、他にはない魅力があります。
今日は、俳句の日です。
素敵な俳句を詠んでみてはいかがですか?