歯の分業制

久しぶりに、歯について書こうと思います。

今日は、動物の歯の違いについてお話しさせていただきます。人間以外にも歯を持っている動物は数多くいます。当たり前の話と思われるかもしれませんが、歯の主な機能は、食べ物を噛み砕き、すり潰すことです。また、それぞれの動物が食べるものは植物だったり、動物だったり非常にバリエーションに富んでいます。そして、動物の歯はそれぞれの食べ物によって形や本数、生え方などが異なっており、それが特徴の1つとなっています。
例えば、肉を主食とする肉食動物は、犬歯が良く発達し臼歯も尖りハサミのような咬み合わせをしています。一方、植物を主食とする草食動物は犬歯よりも前歯がより発達し臼歯は大きく平らで臼のような形をしています。
では、肉も野菜も食べる私たち人間も含まれる雑食動物の歯はどうかと言うと、肉食動物と草食動物の中間的な形、特徴を持っています。前歯で咬み切り、奥の臼歯は食べ物をすり潰します。歯のように非常に硬くて小さい臓器が食べ物に合わせて形を変化させる、小さな口の中で前歯は噛み切りやすいように、奥歯はすり潰しやすいように変化してきたということは本当に不思議な話です。
生物の進化に対する神秘を感じずにはいられません。