フランス人の先生が旅をしている時に、歯が痛くなりクローブの実を使ってしのいだという話を聞きました。痛いところに、クローブの実を入れたとのことです。
クローブ...皆さんはご存知ですか?
クローブは、香辛料の1つで、ヨーロッパでは古くから薬として重要な役割をしていたそうです。
インドネシアのモルッカ諸島原産で、主にタンザニア、マダガスカル、ブラジル、インドネシアで栽培されています。中国ではクローブは紀元前から知られており、歯痛の時に使用されていたと言われています。また、ヨーロッパでは収穫出来なかったことから金と同価値と評価されていた時代もありました。
クローブの実は、形が釘に似ていることからフランス語の釘という意味の『Clou』が由来とされています。
クローブには強い鎮痛効果と抗菌効果があり、歯痛や歯肉炎を鎮めてくれます。歯科でも歯痛や居所麻酔などに利用され、「歯医者さんのハーブ」とも呼ばれます。
例えば、歯の神経の保護によく使われているユージノールセメント。これは、クローブの実からとったチョウジ油が主な材料です。
私は、今回のことで初めてクローブについて知りました。紀元前から効能が知られていたものが、現在も使われていることは神秘的ですね。
新しいことに目が行きがちですが、そうではないことを改めて感じます。