短期・集中治療について

17日(日曜日)北海道の稚内で初雪を観測したそうです。全国で今シーズン初の観測です。

この時期を迎えると、本間歯科では

「雪が降る前に、治療を終わらせたい。」

「年末年始は忙しくなるので、その前に治療をしたい。」という希望の方が増えてきます。

そのような方の希望を考慮し、なるべく短期で集中的に治療を進められるよう治療の流れ、予約日を相談し決めていきます。しかし、治療途中で技工士の作業が入る治療(入れ歯、銀歯など)の場合は治療の間隔をつめて行うことができない場合もあります。そのため余裕を持った来院を勧めます。

短期、集中治療をご希望の方は、来院の際お伝えください。

痛みと人間

10月4日~6日 今年もノーベル賞の発表がありました。ノーベル物理学賞に真鍋淑郎さんが受賞されました。また、ノーベル医学生理学賞はアメリカ・カルフォルニア大学サンフランシスコ校のデヴィットジュリアス教授とアーデム・パタポーティアン氏が受賞しました。二人は、人が温度や痛みなどを感じる仕組みにかかわる受容体を発見したことが評価されました。

この中でもとりわけ『痛み』は、医師、研究者のみならずすべての人にとって大きな関心の的です。なぜなら、痛みというのは、生きていることの確証であり生涯切り離すことのできないものです。痛みを感じない人は体に危害が及ぶのを予知することができず、傷つき、感染し、成長も妨げられてしまいます。痛みは生命の保障に直結する情報源なのです。

先日、東京大学医学部講師であった清原迪夫先生の【痛みと人間】という本を読みました。その中で先生は、このように話しています。『視ること、聴くこと、嗅ぐこと、味わうこと、触れること、といった五感については他人と共感できても、痛みは誰でも知っている感覚でありながら共感する場がなく痛みは孤独である。また、痛みは情報源でありながら痛みのため眠れず、食欲も失い、ついには人間性を蝕んで人格をも変容してしまうこともある。そして痛みの測定。これがまた難しい。』と。

痛みの測定の難しさは、日々の診療でも考えさせられることがあります。痛みに対する表現は、人により様々です。その様々な表現の中から我々は、部位、性質、強さ、持続性、経過を聞きとり、検査結果と照らし合わせ診断をつけます。

痛みというのは、健康な時にはない感覚です。だからこそ、私たちは患者さんが痛みを感じた時、患者さん1人1人の言葉に耳を傾けなければなりません。そのために、普段から患者さんのかかりつけ医として痛みという孤独になる前に手を差し伸べる歯科医院でありたいと思います。

痛みのある方やかかりつけ医をお探しの方は、一度ご相談下さい。

ハロウィン☆

10月のイベントといえば、10月31日のハロウィンです。

ハロウィンは、キリスト教の諸聖人に祈りを捧げる祝日「万聖節」の前夜祭として行われるヨーロッパ発祥のお祭りです。日本でも、この時期にはハロウィンの可愛い飾りつけを見る機会が多くなりました。

ハロウィンと鋭い歯と言えば彼。

ドラキュラ伯爵です。

吸血鬼が本当にいたとは思えませんが、もしかしたら歯槽膿漏が伝説のもとになったのかもしれません。
歯槽膿漏で歯茎が弱ると歯が抜けていきますが、犬歯は根が深いので、かなり抜けてきてもすぐには抜け落ちません。そうなると、ちょうど牙が伸びたように見えるでしょうし、出血していることもあるでしょう。

医学の知識のなかった時代に、何ヶ月かぶりに会った相手がそんな形相になっていたら、尾ひれがついて「一夜のうちに牙が伸びて、血を吸っていた」という伝説になっても不思議はありません。
ドラキュラ伯爵はモンスターとはいえ、なかなかダンディですが、歯槽膿漏はそうはいきません。

早いうちに退治することをおすすめします。

食べるための入れ歯

先日、医院横の花壇に夏の終わりから秋のはじめに花を咲かせるダリアを植えました。

秋の始まりです。

さて秋と言えば、皆さんは何を思い浮かべますか?

昨年、日本トレンドリサーチが1500人に行ったアンケートによると約8割の人が『食欲の秋』と答えているそうです。美味しいものを食べるために使う道具である歯。

今日は、一番悩んでいる方が多い義歯(入れ歯)にスポットライトを当て説明したいと思います。入れ歯と言っても種類は様々です。

まず大きく分けると、保険診療と自由(自費)診療があります。

保険の入れ歯『樹脂床』

当院の信頼する技工士が作成し、調整するので問題はありません。しかし、保険の縛りがあるため使う材料などの自由の幅がありません。

自由診療(自費)診療のものは、材料や手間がかかるためより精密に仕上がります。いろいろな材料の義歯があるので患者さんの希望はもちろんですが、口腔内の状況により適しているものを判断し提案することができます。

以下が自由診療の義歯になります。

『金属床』チタン床・金床・コバルトクロム床などから選択します。

金属床は、薄く仕上げれるため違和感や話にくさを軽減します。熱伝導性も良く、ぴったりとした装着感があります。部分的な入れ歯も可。

『コンフォートデンチャー』

入れ歯の裏面に生体用シリコーンというクッションで覆います。この弾力のおかげで咬んだ時の歯茎への負担を軽減、また吸着力にも優れていると言われています。

『ブレードティースデンチャー』

この入れ歯は、人工歯に特徴があります。咬砕力を増すことで顎堤の圧を軽減し、この金属部に力が集中することで小さ力で効率よく食べ物を咬み切ることができます。上の入れ歯の歯に金属がつくため見た目ではわかりません。

『ノンクラスプデンチャー』

通常保険だと金属になってしまう留め金が透明なもので、さらに目立ちにくくなりました。

『イボカップデンチャー』

ヨーロッパのリヒテンシュタインで開発された大変精度の優れた義歯製作システムによってつくられた入れ歯です。見た目は、保険のと変わらないと思う方もいるようですが並べると審美性は高く精密なためつけ心地は全く違います。

他『テレスコープ義歯』『アタッチメント磁性義歯』なども治療可能です。

当院の治療手順は、基本的に今お使いの入れ歯を修正し痛みを取り

それから希望の方には新しい義歯を作製します。咬めない状態がないよう治療を進めます。

入れ歯でお困りの方は、ぜひ当院の治療を受けていただきたいと思います。

開業45年、知識と経験から最善の治療を提供したいと思います。

歯ブラシとは何か

以前も紹介した『人間はなぜ歯を磨くか』石川純先生の本から、今日は『歯ブラシとは何か』についてお話したいと思います。

少し面白い研究結果がこの本には載っています。それは、野生ザルと飼育ザルの口の中を比べると、野生のサルの口の中は清潔そのもので、虫歯も歯周病も認められませんでした。アザラシやカリブー(トナカイ)の生肉ばかり食べていたエスキモーは、虫歯が全くありませんでしたが文明人と接触するようになったとたんに虫歯になったとわかっています。この結果をみてみると、虫歯や歯周病は文明の進化で見られるようになった文明病なのかもしれません。

もしそうだとしたら、私たちが日に三度欠かさずに食べている食べ物がなぜ顎を衰えさせ、歯をダメにしてしまうのでしょう。

現代人の食べ物は、甘く、柔らかく、温かいことが大きな特徴と言えます。私たちが米や麦をご飯やパンに加工して食べることは、炭水化物の消化吸収の効率を著しく高める点からみれば、きわめて賢明な方法に違いありません。しかし、ご飯やパンをはじめとして、加工されたほとんど全ての食べ物は自然のままの食べ物に比べて問題をかかえています。それは、軟らかく、口に残りやすく、歯の表面に付着停滞し微生物の温床になるという点です。このような食べ物は、例え歯並びが良い場合でも歯の間や咬む面の溝に残りやすい危険をはらんでいます。傾斜していたり、捻転している歯の周囲、あるいは歯並びが良くない部分などさらには人工歯の周りにはかならずといっていいほど残ります。

もし野生のサルや加工食品のない時代の原始人と同じように、繊維にとんだ硬い食べ物をよく噛んでいれば仮に汚れがたまりやすいところがあったとしても、強い咀嚼によってそれは吹き飛ばされてしまいます。私たちが毎日何の疑いももたずに食べ続けてきたもの、それはすべて文明の所産であり、人工の手を加えたものばかりです。

『歯ブラシとは、何か?』

それは、繊維性の硬い自然の食べ物を忘れ去った、現代人の汚れた口をもう一度清潔にするための代用繊維といえるのではないでしょうか。

以前の記事 ➡ 人間はなぜ歯を磨くか

8月7日は何の日?

『8月7日は、花の日』だそうです。今日は、【植物】についてお話したいと思います。

植物は、人間の生活においてなくてはならないものです。食料としての植物、鑑賞のための植物、衣類の中には綿製品など植物から作られたものがたくさんあります。また、建物の多くは木からできています。そして、植物は人間などの動物よりも圧倒的に多くの化学物質を作り、これは人間にとって薬や健康機能成分などの恵みとなっていることをご存知ですか? この化学物質を作ることは、植物の生存戦略の進化から生まれました。植物は、土に根を生やして動かないという動物とは異なる生き方を選択し、人間よりも千~2千倍も長い生命の歴史があります。動かないで生命が存続するために彼らは、3つの戦略を発達させました。

まず第1に、植物は太陽から光のエネルギーを使い、空気中の二酸化炭素と土からの無機物によって有機化合物(糖、脂質、アミノ酸などの一次代謝産物)を自ら生産する光合成機能を備えました。私たち動物は動けるため、捕獲や採取によってこれらの有機化合物を食料として取ることができるが植物は食虫植物などのごく一部を除いて、光合成経路によって必要な有機化合物を自ら生産します。

第2に、動けない植物は外敵や環境ストレスなどから身を守るために化学構造が複雑で多様な成分を作る化学構造が複雑で多様な成分を作る化学防御機能を発達させました。これらの成分は、外敵などの他の生物に対して強い毒となり植物自信の身を守ります。動くことのできない植物は、いわば化学兵器によって対抗しています。

第3に、植物は生殖のために花粉を運ばなければならないが、風に乗せて運ぶやり方は効率が悪い。効率よく受粉するためには昆虫に運んでもらうという方法があります。彼らは、そのため植物の花の色や香りのついた化学成分を作り昆虫を引き寄せて受粉を助けてもらいます。植物は、我々がパーティーなどで着飾ったり、香水をつけたりして出かけるように昆虫を引きつけるためそれらを用意し待ちます。

この第2と第3の戦略に関わる成分は二次代謝産物であり、それらには化学構造の多様性と特異的な生物活性を有しているという特徴があります。これが薬の開発に最も必要なものです。動かない植物が自らの生き残りをかけ、作りだされた多様な二次産物こそが薬や健康機能成分の源泉になりうるのです。

一例を挙げると、現在臨床的に用いられている植物に由来する抗がん剤は4種類ありがん細胞の分裂を阻害するとわかっています。しかしこの細胞分裂の阻害はがん細胞に限ったことではなく通常の細胞分裂も阻害します。これは、もともと植物が外敵から防御のために作った細胞分裂を阻害する毒成分であるためです。

このように動かないという選択をした植物は、自らを守り生存していくための戦略を駆使しています。そして我々は、時にその力を借りて生きています。

植物の魅力は、その場で強く生き抜く力からきているのかもしれません。

 参考文献 斎藤和季 「植物はなぜ薬をつくるのか」文藝春秋2017 

北海道で続く真夏日

北海道では、内陸を中心に猛烈な暑さとなっています。

夏のじりじりと暑い日に冷えたスイカ。スイカは、夏の風物詩です。今日は、スイカについてお話しようと思います。

スイカの原産地は、南アフリカです。野生のスイカは、硬い皮を持つ薄緑色の果物だったそうです。そのスイカを品種改良したのか3000年くらい前のエジプトでした。スイカの種は3000から4000年以上前のツタンカーメンの墓や他の王の墓などで発見されています。また、その墓の壁画にも描かれているそうです。

そもそもなぜエジプトは、スイカを栽培しようと考えたのでしょう。

その答えは、watermelonという名称にあります。スイカの90パーセントは、水分です。そして日陰の涼しい場所に置いておくと数週間から数カ月保存がきくためです。エジプト人は、保存のきく水分としてスイカを栽培するようになったのだろうと考えられています。墓にあったスイカもエジプトの王たちが没した後の長旅の道中で水分が必要だろうと備えたと言われています。

それを今は、夏のデザートとして食べているとはなんと贅沢なのでしょうか。

スイカには、水分、ミネラル、ビタミンが豊富です。真夏40度を超えるエジプトではスイカとチーズの組み合わせが人気だそうです。熱中症対策に取り入れ、暑い夏を乗り切りましょう。