歯ブラシとは何か

以前も紹介した『人間はなぜ歯を磨くか』石川純先生の本から、今日は『歯ブラシとは何か』についてお話したいと思います。

少し面白い研究結果がこの本には載っています。それは、野生ザルと飼育ザルの口の中を比べると、野生のサルの口の中は清潔そのもので、虫歯も歯周病も認められませんでした。アザラシやカリブー(トナカイ)の生肉ばかり食べていたエスキモーは、虫歯が全くありませんでしたが文明人と接触するようになったとたんに虫歯になったとわかっています。この結果をみてみると、虫歯や歯周病は文明の進化で見られるようになった文明病なのかもしれません。

もしそうだとしたら、私たちが日に三度欠かさずに食べている食べ物がなぜ顎を衰えさせ、歯をダメにしてしまうのでしょう。

現代人の食べ物は、甘く、柔らかく、温かいことが大きな特徴と言えます。私たちが米や麦をご飯やパンに加工して食べることは、炭水化物の消化吸収の効率を著しく高める点からみれば、きわめて賢明な方法に違いありません。しかし、ご飯やパンをはじめとして、加工されたほとんど全ての食べ物は自然のままの食べ物に比べて問題をかかえています。それは、軟らかく、口に残りやすく、歯の表面に付着停滞し微生物の温床になるという点です。このような食べ物は、例え歯並びが良い場合でも歯の間や咬む面の溝に残りやすい危険をはらんでいます。傾斜していたり、捻転している歯の周囲、あるいは歯並びが良くない部分などさらには人工歯の周りにはかならずといっていいほど残ります。

もし野生のサルや加工食品のない時代の原始人と同じように、繊維にとんだ硬い食べ物をよく噛んでいれば仮に汚れがたまりやすいところがあったとしても、強い咀嚼によってそれは吹き飛ばされてしまいます。私たちが毎日何の疑いももたずに食べ続けてきたもの、それはすべて文明の所産であり、人工の手を加えたものばかりです。

『歯ブラシとは、何か?』

それは、繊維性の硬い自然の食べ物を忘れ去った、現代人の汚れた口をもう一度清潔にするための代用繊維といえるのではないでしょうか。

以前の記事 ➡ 人間はなぜ歯を磨くか

梅雨のシーズン到来

梅雨がないはずの北海道ですが、『蝦夷梅雨』という言葉をここ何年かで聞くようになりました。

『蝦夷梅雨』とは、ちょうど今頃の梅雨時にオホーツク海の高気圧の淵を回って流れ込む冷たく湿った空気の影響で低い雨雲が発生し、北海道の太平洋側やオホーツク海側で雨を降らせることをいうそうです。

そんな梅雨の時期を楽しませてくれる花といえば紫陽花です。

紫陽花と一言にいっても色々な色があります。青や紫、ピンクなど。

これがどのように決まっているかというと土壌のpHによって決まるそうです。たとえば、青い紫陽花ならばその土壌は酸性、中性からアルカリ性の土で育てると赤系の色になります。pHを考えると自分で好きな色に変えることもできるということです。おもしろいですね。

歯もpHに左右されています。私たちの口腔内のpHは通常中性に保たれています。ところが食事をすると急激に酸性に傾いてしまいます。しかし、唾液の緩衝作用により30分くらいで中性へと戻ります。酸性は、歯には天敵です。口腔内が酸性になってしまうと歯の表面からカルシウムやリンが溶け出してしまうためです。そしてそれは、虫歯を作りやすい環境です。

この原理を理解すると食生活で気をつけること、間食がなぜいけないのか、歯ブラシをするタイミングなどが見えてきます。食べたいものや飲みたいものを我慢するのではなく、なるべく原理を理解して上手に食事を楽しんでもらいたいと考えています。

8番目の歯

皆さんは、なぜ前から8番目の歯を「親知らず」というか聞いたことがありますか?

色々な説がありますが一番有名なのは、「20歳を過ぎてから生えてくるため、親が知らない間に生えてくる歯」が語源のようです。

それでは、他の国ではどうでしょうか?

例えば、

ヨーロッパ圏の英語「wisdom teeth」フランス語「dent de sagesse」スペイン語「muela de juicio」、ドイツ語「der weisheitszahn」、イタリア語「dente del giudizio」は、賢明、知恵という形容詞が付いています。それは、「知恵がついてから生えてくる歯」だからだそうです。

韓国語では、「사랑니」サランニと言います。愛の歯という意味だそうです。「恋とは何かわかり始めるころに生えてくる歯」と考えられているからです。

なんとなく国の特徴があらわれているようで、面白いなと思います。

親知らずは、語源が国によって違いますが生え方もこれまた人によって様々です。だからこそ、面倒な問題がおきます。

体調が悪いときに腫れるや歯磨きができない、抜きたくない、抜きたいなどお悩みがある方はご相談ください。

以前の記事 親知らず ➡ http://www.homma-dent.com/2018/09/03/%e8%a6%aa%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9a/

一生自分の歯で

皆さんはサメの歯をご存知ですか?

サメは、現在使っている歯の奥に何列も予備の歯があります。歯がぬけるとベルトコンベアー式に前に出てきます。多生歯性と言われています。

私たちはそのようにはいきません。乳歯が生えかわったあとの永久歯を一生使い大切にしていかなければなりません。なかには、乳歯を一生使っていかなければならないこともあります。そのためには、正しい知識と毎日の歯磨きが必要不可欠です。治療だけではなく正しい知識を伝えることも私たちの役目だと考えています。不安な方は、一度ご相談ください。

歯科医院はたくさんあり、歯科医師の考えも色々あります。これはあくまで私の意見ですが、歯科医院は美容室のように定期的に通う場所ではなく、基本的には痛みや悩みがある時に来る場所であると考えます。

そのため、一度治療が終わればしばらく来なくて済むように、自宅でするべき歯磨きの方法など話すことがあります。もしかしたら、「しつこい!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、それは、本間歯科のプリントの1文『虫歯、歯槽膿漏の予防及び治療後の予防には歯磨き以外ぜったい考えられないと思います』という考えがあるからです。

しかし、年齢により免疫力低下や手の力がない方は歯ブラシを毎日していてもうまくいかない場合もあります。そのような方には、来院回数を増やしたりして対応します。

綺麗な口元、食をしっかり取れることで毎日の生活がより良いものになることを願い、本間歯科では全力でサポートします。

歯とカルシウム

『妊娠中は、赤ちゃんにカルシウムを取られるから虫歯になりやすい?』こんな質問を先日受けたのでこのことについてお話したいと思います。

妊娠中は、赤ちゃんにカルシウムを取られるから虫歯になりやすい、歯がボロボロになるという話は昔から言われています。聞いたことがある方も何人かいらっちゃるのではないかと思います。

しかし、本当のところは間違っています。一度作られたカルシウムやその他の成分が歯から溶け出ていくことはありません。つわりの影響で歯磨きがおろそかになってしまったり、食で好むものが変化することで虫歯が急に悪化することはあるようです。このことで、赤ちゃんにカルシウムが取られるからではないかという説が生まれたと考えられます。

しかし、妊娠中は赤ちゃんの骨はもちろん、歯の芽というべきものが作られる時期なので、妊娠中もバランスの良い食事をこころがけなければなりません。食べたカルシウムは胎盤を経由し赤ちゃんへ届けられるため、良質なタンパク質やカルシウムを十分取らなければなりません。

これは余談ですが、『牛乳をたくさん飲むとカルシウムの摂取につながり、骨粗鬆症の予防に有効である』と世界中の多くの研究者、医師により報告されています。国内では、牛乳や乳製品の摂取量を増やすと小児期には骨量増加に役立ち、中高年の女性には骨量減少を抑えるという結果が2002年度の厚生労働省科学研究などで発表されています。

北海道には、自然がいっぱい。そして、美味しい牛乳もいっぱいあります。良質なカルシウムを取り、健康を一緒に維持しましょう。

本間榮一歯科診療室のプリントに書いてある【歯じょうぶ 胃じょうぶ 大じょうぶ】まさにコレです。

 

虹別近郊

 

親知らず

今日、親知らずが痛いと70歳を超えた患者さんが来院されました。70歳をすぎても悩まされる親知らず。

そもそも親知らずとは、何かについてお話したいと思います。

親知らずとは、3つある大臼歯の一番奥の歯のことで智歯とも言います。20歳を過ぎてから生えてくるため、親が知らない間に生えてくる歯、というのが語源のようです。

親知らずは、何かとトラブルが頻発しやすい歯です。例えば、歯茎が腫れる、膿む、虫歯になる、歯並びが悪くなることがあげられます。生えてくる方向や虫歯の程度によっては抜歯を選択する場合もあります。

しかし、抜きたくないという希望があればどのようにその親知らずと付き合っていかなければならないかアドバイスがあります。

親知らずでお困りの方は、一度ご相談下さい。