今月、木曜日
10月6日、13日は、院内研修のため休診となります。
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先日、医院横の花壇に夏の終わりから秋のはじめに花を咲かせるダリアを植えました。
秋の始まりです。
さて秋と言えば、皆さんは何を思い浮かべますか?
昨年、日本トレンドリサーチが1500人に行ったアンケートによると約8割の人が『食欲の秋』と答えているそうです。美味しいものを食べるために使う道具である歯。
今日は、一番悩んでいる方が多い義歯(入れ歯)にスポットライトを当て説明したいと思います。入れ歯と言っても種類は様々です。
まず大きく分けると、保険診療と自由(自費)診療があります。
保険の入れ歯『樹脂床』
当院の信頼する技工士が作成し、調整するので問題はありません。しかし、保険の縛りがあるため使う材料などの自由の幅がありません。
自由診療(自費)診療のものは、材料や手間がかかるためより精密に仕上がります。いろいろな材料の義歯があるので患者さんの希望はもちろんですが、口腔内の状況により適しているものを判断し提案することができます。
以下が自由診療の義歯になります。
『金属床』チタン床・金床・コバルトクロム床などから選択します。
金属床は、薄く仕上げれるため違和感や話にくさを軽減します。熱伝導性も良く、ぴったりとした装着感があります。部分的な入れ歯も可。
『コンフォートデンチャー』
入れ歯の裏面に生体用シリコーンというクッションで覆います。この弾力のおかげで咬んだ時の歯茎への負担を軽減、また吸着力にも優れていると言われています。
『ブレードティースデンチャー』
この入れ歯は、人工歯に特徴があります。咬砕力を増すことで顎堤の圧を軽減し、この金属部に力が集中することで小さ力で効率よく食べ物を咬み切ることができます。上の入れ歯の歯に金属がつくため見た目ではわかりません。
『ノンクラスプデンチャー』
通常保険だと金属になってしまう留め金が透明なもので、さらに目立ちにくくなりました。
『イボカップデンチャー』
ヨーロッパのリヒテンシュタインで開発された大変精度の優れた義歯製作システムによってつくられた入れ歯です。見た目は、保険のと変わらないと思う方もいるようですが並べると審美性は高く精密なためつけ心地は全く違います。
他『テレスコープ義歯』『アタッチメント磁性義歯』なども治療可能です。
当院の治療手順は、基本的に今お使いの入れ歯を修正し痛みを取り
それから希望の方には新しい義歯を作製します。咬めない状態がないよう治療を進めます。
入れ歯でお困りの方は、ぜひ当院の治療を受けていただきたいと思います。
開業45年、知識と経験から最善の治療を提供したいと思います。
以前も紹介した『人間はなぜ歯を磨くか』石川純先生の本から、今日は『歯ブラシとは何か』についてお話したいと思います。
少し面白い研究結果がこの本には載っています。それは、野生ザルと飼育ザルの口の中を比べると、野生のサルの口の中は清潔そのもので、虫歯も歯周病も認められませんでした。アザラシやカリブー(トナカイ)の生肉ばかり食べていたエスキモーは、虫歯が全くありませんでしたが文明人と接触するようになったとたんに虫歯になったとわかっています。この結果をみてみると、虫歯や歯周病は文明の進化で見られるようになった文明病なのかもしれません。
もしそうだとしたら、私たちが日に三度欠かさずに食べている食べ物がなぜ顎を衰えさせ、歯をダメにしてしまうのでしょう。
現代人の食べ物は、甘く、柔らかく、温かいことが大きな特徴と言えます。私たちが米や麦をご飯やパンに加工して食べることは、炭水化物の消化吸収の効率を著しく高める点からみれば、きわめて賢明な方法に違いありません。しかし、ご飯やパンをはじめとして、加工されたほとんど全ての食べ物は自然のままの食べ物に比べて問題をかかえています。それは、軟らかく、口に残りやすく、歯の表面に付着停滞し微生物の温床になるという点です。このような食べ物は、例え歯並びが良い場合でも歯の間や咬む面の溝に残りやすい危険をはらんでいます。傾斜していたり、捻転している歯の周囲、あるいは歯並びが良くない部分などさらには人工歯の周りにはかならずといっていいほど残ります。
もし野生のサルや加工食品のない時代の原始人と同じように、繊維にとんだ硬い食べ物をよく噛んでいれば仮に汚れがたまりやすいところがあったとしても、強い咀嚼によってそれは吹き飛ばされてしまいます。私たちが毎日何の疑いももたずに食べ続けてきたもの、それはすべて文明の所産であり、人工の手を加えたものばかりです。
『歯ブラシとは、何か?』
それは、繊維性の硬い自然の食べ物を忘れ去った、現代人の汚れた口をもう一度清潔にするための代用繊維といえるのではないでしょうか。
以前の記事 ➡ 人間はなぜ歯を磨くか
当院は、8月13日(金曜)から15日(日曜)までお盆休みとなります。
16日(月曜)から通常診療を致します。
お盆期間中は、釧路歯科医師会館で当番歯科医師が対応しております。
釧路歯科医師会館
『8月7日は、花の日』だそうです。今日は、【植物】についてお話したいと思います。
植物は、人間の生活においてなくてはならないものです。食料としての植物、鑑賞のための植物、衣類の中には綿製品など植物から作られたものがたくさんあります。また、建物の多くは木からできています。そして、植物は人間などの動物よりも圧倒的に多くの化学物質を作り、これは人間にとって薬や健康機能成分などの恵みとなっていることをご存知ですか? この化学物質を作ることは、植物の生存戦略の進化から生まれました。植物は、土に根を生やして動かないという動物とは異なる生き方を選択し、人間よりも千~2千倍も長い生命の歴史があります。動かないで生命が存続するために彼らは、3つの戦略を発達させました。
まず第1に、植物は太陽から光のエネルギーを使い、空気中の二酸化炭素と土からの無機物によって有機化合物(糖、脂質、アミノ酸などの一次代謝産物)を自ら生産する光合成機能を備えました。私たち動物は動けるため、捕獲や採取によってこれらの有機化合物を食料として取ることができるが植物は食虫植物などのごく一部を除いて、光合成経路によって必要な有機化合物を自ら生産します。
第2に、動けない植物は外敵や環境ストレスなどから身を守るために化学構造が複雑で多様な成分を作る化学構造が複雑で多様な成分を作る化学防御機能を発達させました。これらの成分は、外敵などの他の生物に対して強い毒となり植物自信の身を守ります。動くことのできない植物は、いわば化学兵器によって対抗しています。
第3に、植物は生殖のために花粉を運ばなければならないが、風に乗せて運ぶやり方は効率が悪い。効率よく受粉するためには昆虫に運んでもらうという方法があります。彼らは、そのため植物の花の色や香りのついた化学成分を作り昆虫を引き寄せて受粉を助けてもらいます。植物は、我々がパーティーなどで着飾ったり、香水をつけたりして出かけるように昆虫を引きつけるためそれらを用意し待ちます。
この第2と第3の戦略に関わる成分は二次代謝産物であり、それらには化学構造の多様性と特異的な生物活性を有しているという特徴があります。これが薬の開発に最も必要なものです。動かない植物が自らの生き残りをかけ、作りだされた多様な二次産物こそが薬や健康機能成分の源泉になりうるのです。
一例を挙げると、現在臨床的に用いられている植物に由来する抗がん剤は4種類ありがん細胞の分裂を阻害するとわかっています。しかしこの細胞分裂の阻害はがん細胞に限ったことではなく通常の細胞分裂も阻害します。これは、もともと植物が外敵から防御のために作った細胞分裂を阻害する毒成分であるためです。
このように動かないという選択をした植物は、自らを守り生存していくための戦略を駆使しています。そして我々は、時にその力を借りて生きています。
植物の魅力は、その場で強く生き抜く力からきているのかもしれません。
参考文献 斎藤和季 「植物はなぜ薬をつくるのか」文藝春秋2017
北海道では、内陸を中心に猛烈な暑さとなっています。
夏のじりじりと暑い日に冷えたスイカ。スイカは、夏の風物詩です。今日は、スイカについてお話しようと思います。
スイカの原産地は、南アフリカです。野生のスイカは、硬い皮を持つ薄緑色の果物だったそうです。そのスイカを品種改良したのか3000年くらい前のエジプトでした。スイカの種は3000から4000年以上前のツタンカーメンの墓や他の王の墓などで発見されています。また、その墓の壁画にも描かれているそうです。
そもそもなぜエジプトは、スイカを栽培しようと考えたのでしょう。
その答えは、watermelonという名称にあります。スイカの90パーセントは、水分です。そして日陰の涼しい場所に置いておくと数週間から数カ月保存がきくためです。エジプト人は、保存のきく水分としてスイカを栽培するようになったのだろうと考えられています。墓にあったスイカもエジプトの王たちが没した後の長旅の道中で水分が必要だろうと備えたと言われています。
それを今は、夏のデザートとして食べているとはなんと贅沢なのでしょうか。
スイカには、水分、ミネラル、ビタミンが豊富です。真夏40度を超えるエジプトではスイカとチーズの組み合わせが人気だそうです。熱中症対策に取り入れ、暑い夏を乗り切りましょう。
22日(木曜)から25日(日曜)まで休診となります。
お休みの期間は
釧路歯科医師会館で当番歯科医師が対応しております。
釧路歯科医師会館
http://www.kushirodental.com/pg11.html
ニュースで報じられているカナダ西部の先週から続く熱波。バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州のリットンでは史上最高気温を連日更新し、29日には49.5度と50度近い気温を観測したそうです。熱波は7月初旬まで続くとみられており、警戒を呼び掛けています。
ここまでではないにしても、日本の夏も油断はできません。
毎年、この時期に載せている内容ですが今一度ご確認していただけたらと思います。
『 脱水症 』
生物の体の水分が足りなくなることを脱水と言いますが、そもそも人間の体にはどれくらいの水分が必要なのでしょうか?
健康な成人の場合、体重の60%が水と言われています。60kgの人の体では36kgが水という計算になります。そして水は1g=1mlですので、体の中には36Lの水があることになります。
その水分の中で、どうしても人が失ってしまう水分があります。
1つ目は尿です。尿は体の不要な物質を溶かして捨てるために体が使用している水分になりますが、体重1kgあたり1時間で0.5mlは最低必要とされています。60kgの人であれば、1時間30mlは必要です。1日では30ml×24時間で720mlが必要です。
2つ目は体から知らず知らずに蒸発している水分です。普通(体温36℃、気温28℃)であれば皮膚から600ml、呼吸の中から300mlの合計900mlが1日に出て行ってしまうと言われています。これは当然体温と気温にも大きく左右され、体温または気温が1度上昇すると15%程度増加すると言われています。
これらの水分の合計1620mlが体重60kgで体温36℃の人が気温28℃の中にいる際に最低限必要な水分ということになります。500mlのペットボトル3本とちょっとですね。私が最初にこの話を聞いたときには「朝昼晩の食事のときにペットボトルを1本ずつ飲まないといけないの?ちょっと厳しいなぁ」と思いました。これは私が体に必要な水を全て飲み水で補わないといけないと思ったために起きた勘違いです。
続いては人が摂取している水分についてです。人は飲み水からも水を摂取していますが、食べ物からも水分を補っています。先ほど、「人の体の60%が水」とお話ししましたが、それでは食べ物はどうなのでしょうか?
例えばご飯は1杯あたり90mlの水が含まれているそうです。また、レタスやトマトなどの野菜はその95%程度が水分です。人は1日あたり1L程度の水を食事から摂取しているそうです。普通に食事が摂れる方であれば、最低620mlの水を飲めばいいことになります。
炎天下の中、何か作業をされたりする方は、そこにいるだけで失われる水分は増えます。汗をかいたりするとさらに増えます。そして、そういう場合にはたいてい食欲も落ちてしまい、食事からの水分量も減ってしまうという悪循環になってしまいます。
あまりにひどくなった場合には病院で点滴をして水分を補給してあげることになりますが、具合が悪くなる前に、意識してこまめに水を飲むことが大事です。
今週(6月28日~7月3日)『矯正』、『顎関節症』特別相談を実地致します。
歯周病検査、レントゲンや模型などは金額はかかりますがたとえば、矯正をしてみたいなと思っているけど矯正はどんなものなのか知りたい。実際に付ける器具を見たい。器具を使わないマウスピース矯正って何?ずっと悩んでいるけど矯正をしたほうが良いのか。
顎が痛い、咬みにくい、口が開けにくいなど症状がある。顎関節症と以前言われたことがあるけど実際はどんな治療をするのか聞きたい。
ご希望の方は、お電話で矯正相談あるいは顎関節症相談と言っていただけたらと思います。
当院では、マウスピース矯正(針金を使わない矯正法)も導入しております。
※イメージ動画
梅雨がないはずの北海道ですが、『蝦夷梅雨』という言葉をここ何年かで聞くようになりました。
『蝦夷梅雨』とは、ちょうど今頃の梅雨時にオホーツク海の高気圧の淵を回って流れ込む冷たく湿った空気の影響で低い雨雲が発生し、北海道の太平洋側やオホーツク海側で雨を降らせることをいうそうです。
そんな梅雨の時期を楽しませてくれる花といえば紫陽花です。
紫陽花と一言にいっても色々な色があります。青や紫、ピンクなど。
これがどのように決まっているかというと土壌のpHによって決まるそうです。たとえば、青い紫陽花ならばその土壌は酸性、中性からアルカリ性の土で育てると赤系の色になります。pHを考えると自分で好きな色に変えることもできるということです。おもしろいですね。
歯もpHに左右されています。私たちの口腔内のpHは通常中性に保たれています。ところが食事をすると急激に酸性に傾いてしまいます。しかし、唾液の緩衝作用により30分くらいで中性へと戻ります。酸性は、歯には天敵です。口腔内が酸性になってしまうと歯の表面からカルシウムやリンが溶け出してしまうためです。そしてそれは、虫歯を作りやすい環境です。
この原理を理解すると食生活で気をつけること、間食がなぜいけないのか、歯ブラシをするタイミングなどが見えてきます。食べたいものや飲みたいものを我慢するのではなく、なるべく原理を理解して上手に食事を楽しんでもらいたいと考えています。