フィルムカメラ

最近、フィルムカメラを本格的に始めました。0.1秒、コントラストのほんのちょっとの調整で仕上がりに差が出ます。

『ほんのちょっとが全然違う』

これは、口の中でもありうることです。私たちは、日々のかみ合わせの調整は何ミクロンの単位で診療をしています。

例えば、銀歯、差し歯。

ほんのちょっと高い特に低いは自身で感じにくい感覚です。そのまま使い続けると、歯あるいは歯周組織または顎関節、どこかでこのかみ合わせを調整しようと働き出します。そして、後に代償を負います。一か所だけ歯が揺れる、しみる、歯がかけた、顎が痛い。このような症状がある方は、一度歯科医院の受診を勧めます。

ほんのちょっとが全然違うことを意識し日々生活すること、そして美しものを見ることは何歳になっても歯科医師には大切だと考えます。

 

かおノート・黄金比

クリスマスも終わり、年の瀬ですね。北海道の大雪は毎日ニュースになり、見ない日はありません。事故には十分お気を付けください。

この間、本屋の売れ筋ランキングで『かおノート』という本を見ました。これは、昔からある『福笑い』のように顔の輪郭のみ描いてあるところに目や鼻、口、眉毛などのパーツのシールを貼るといった遊びの本です。バランスよくシールを貼り、誰の目からも整った顔立ちと思われるのは、大人でも難しいのではないでしょうか?

さて、人の顔には「誰の目から見ても美しい」とされる「黄金比」というものがあります。
古代ギリシャから使用され視覚的に最も安定し、美しいとされている比率です。数学的にも解明されており、約5:8の比率のことですが、古代エジプトのピラミッドやギリシャのパルテノン神殿、ミロのヴィーナス、モナリザの絵画にも使用されています。顔のバランスが黄金比に近い人は「整った顔立ち」であり、「美人である」と言われることが多いのです。

奇麗だ!かっこいい!と思う人の顔や、この人は本当にうまいな~と感じる美容師さんは黄金比を参考に髪を切っていたりもするとも言われています。

歯科医師もまた黄金比を参考に治療することがあります。

ただし、実際の治療においては黄金比はあくまで参考でしかありません。患者さんの顔は一人一人異なっており、それぞれの個性を考慮しなければならないからです。黄金比を基本としながら、それぞれの個性に合わせた治療を行って初めて美しい仕上がりになります。

美しいものを見ることは、何歳になっても歯科医師には大切だと考えます。日々、美の感覚を養っていくことが必要です。

『機能だけではなく審美も回復する治療』

それを本間歯科では、心がけています。

ねずみの歯って・・・

『 ねずみは、歯を使ってコンクリートに穴をあけてしまうが人間にはできそうにない。材質は、同じなのか? 』という質問を以前いただきました。

今回は、その質問についてお答えしたいと思います。

ねずみの歯は、一度しか生えかわらない人間の歯とは違い、伸び続けるという性質があります。

これを一生歯性と言います。

「どれだけ虫歯になっても次から次へと歯が生える」と、うらやむ方がいるかもしれません。

しかし、長すぎる歯も問題です。ねずみはそのままでは前歯が伸び続けてしまい食事をすることができなくなり餓死してしまいます。

そうなってしまわないよう、ねみずは何とか自分の歯を削ろうと常に硬いものを探してはカリカリかじり自分の歯をすり減らしているのです。

そして、人間とねずみの歯の違いはそれだけです。材質自体は一緒なのです。

無題ネズミ

そのため冒頭の質問の回答としては『ねずみと人間の歯の材質は同じである。ただし、ねずみの歯は伸び続けるのでコンクリートをかじり続けることができ、穴をあけることができる。』いうことになります。

また、伸び続ける歯を削ろうとするこのねずみの行為は人間にも起こりうるのです。次回は、そのことについてお話したいと思います。