個性とは

2月22日は、『にゃーにゃーにゃー』猫の日です。猫の日ということでキティちゃんについて書こうとしていたのですが、実は彼女は猫ではないことを私は知ってしまいました。私だけが知らなかったことなのでしょうか?

さて、気を取り直して『猫も老人も、役立たずでけっこう』という養老孟司先生の本についてお話しようかと思います。この本は、先生が愛猫まるを通して人間社会を考察したエッセイです。その中から個性について今回は、お話したいと思います。

個性とは、何をいうのか?戦後から個性の連呼が始まり、今の教育は「個性をのばす」「個性を尊重する」とよく聞きます。多くの人は、個性は心だと思っているのではないか、人と違った考え方や行動を個性だと勘違いしているようにみえると、養老先生は言っています。

しかし、極端な話ですがみんなが喜んでいる時に一人だけ泣いている子がいたとします。きっと「どうしたの?」とまわりは声をかけるでしょう。そこでおかしな言葉が返ってきたらみんなびっくりしてしまいます。あまりにもおかしな言葉であれば一度病院を勧めるかもしれません。感情というものは、一致しなければなりません。自分だけの感情は、対人関係においては無意味です。心は、共通が必要。つまり、同じであることが存在します。

一方、個性は同じものがないということです。つまり、個性とは心ではなく身体だと言っています。

歯科医院ではどうだろうと考えた時、この身体という個性に携わっています。歯は、基本の形は決まっているものの年齢、性別、骨格や習慣などによって一人一人まったく異なります。この個性をいかに以前のように再現するかが重要です。そのため、本人への確認はもちろんですが、治療前後の写真や型採りなど慎重に繰り返し技工士さんとも打ち合わせをします。ご自身の歯を何本か失ってしまったり、それが特に前歯部だった場合は以前の写真を持ってきていただいて参考にすることもあります。個性というものの捉え方、それを生かすための診療をより一層心がけたいと思わせてくれるような一冊でした。

猫の歯 ▶️ ニャーニャーニャーの日